医療用LED治療

女性の薄毛の原因は多岐にわたります。
男性女性の性別に関係なく、加齢によりホルモンバランスが乱れ、男性ホルモンの影響を受けて薄毛になることがあります。
女性の場合は、髪の毛自体が細く短くなり、軟毛化します。女性の薄毛の特徴として、頭頂部を中心に広い範囲で薄くなったり、更年期に発症しやすいなどがあります。
女性の薄毛を引き起こす原因は様々ですが、老化、ヘアアレンジによる牽引性脱毛症や経口避妊薬の使用、鉄分や亜鉛の欠乏、過度なダイエットでの栄養不足などが挙げられます。
治療として、女性用の医療機関限定の育毛外用剤やサプリメント(パントガール)、シャンプー、頭皮用クレンジング剤などがあり、近年LED治療も注目されています。

一般的に男性の薄毛とはAGA(男性型脱毛症)を指します。AGAは、毛包に作用する男性ホルモンが主たる原因で、毛包が十分に成長せずに毛周期を繰り返すことで、毛包が小型化（ミニチュア化）し、作り出される毛の1本1本が細くなった（軟毛化した）状態がAGAです。薄毛になりやすい部位として、額の両サイドが薄毛になるM型、頭頂部が薄毛になるO型などが代表的なAGAのパターンとして知られています。
AGAは進行ペースこそ遅いものの、基本的には進行性の脱毛症のため、治療しなければ症状が悪化する一方です。
治療として、認可された内服薬（自費のフィナステリド又はデュタステリド）や医療機関限定の男性用育毛剤、シャンプー、頭皮用クレンジング剤などがあり、LED治療も有効です。

当院は、2023年の秋にアデランス製のLED治療機「N-LED 5000 DK」を導入しました。
3色のLEDライトを搭載しており、用途によって使い分けが可能です。また、照射面が大きく、5面のLEDが頭部全体を均一に約10分で有効に照射ができます。
内服や外用だけでは効果が不十分だった場合に、継続的に週1～2回LED治療を受けることで発毛効果が期待できます。
LED治療は日本皮膚科学会の「脱毛症ガイドラインで」も推奨度B「行うように勧める」に分類されています。

赤色LEDは皮膚表層から約3〜5mmという深い部分に存在する毛が生えるために必要な毛母細胞に作用する「毛乳頭」と
呼ばれる組織に効果を及ぼすことができます。
大阪大学を中心にした研究結果でも有用性が示されており、
大学病院での導入も進んでいる治療になっています。

当院のLED治療機は3色のLEDライトを搭載しており、薄毛だけでなく、ニキビ跡の赤みや赤ら顔などの症状に効果があります。用途に応じて色を変えて照射します。
赤色LED
AGA(薄毛)改善、増毛、ニキビの炎症抑制作用
ニキビ跡の赤み、赤ら顔
コラーゲン生成促進（肌のハリ、弾力強化）、くすみ・くま・小じわの改善、血行促進、表皮再生作用（肌のキメを整える）
青色LED
ニキビ：アクネ菌の殺菌作用、炎症抑制作用
皮脂腺収縮作用（皮脂の分泌を抑制）、表皮再生作用（肌のキメを整える）
白色LED
皮膚老化：筋繊維芽細胞の活性作用（たるみの改善・リフトアップ）、しわ・たるみ毛穴・ほうれい線の改善、表皮再生作用、皮膚の代謝アップ